スペシャル
2017年12月 1日
10月27日、MASTER'S DREAM HOUSE(東京)で「マスターズドリーム〈山崎原酒樽熟成〉2017 トークセッション&試飲会」が開催されました。〈山崎原酒樽熟成〉は、特別なマスターズドリームをシングルモルトウイスキー「山崎」の原酒樽で熟成させたものです。
醸造家のビールづくりにかける熱い想いを直に聞きながら至高の一品を愉しめるとだけあって、なんと2,000人以上のMASTER'S DREAM Club会員の方が応募。今回は、その中からの抽選で15組30名様にご参加いただきました。当日の模様をレポートいたします。
会場となったのは、JR東京駅・日本橋口のすぐ近く、丸の内トラストタワービルN館1階にある「MASTER'S DREAM HOUSE」です。マスターズドリームをはじめとしたサントリーのプレミアムビールと、それらとのマリアージュ(組み合わせ)が考えられた料理が愉しめる空間となっています。
トークセッションでは、サントリーの醸造家・秀島誠吾がまずマスターズドリームが発売から3年目を迎えたことに「ご愛飲いただきありがとうございます。開発したメンバーも皆、喜んでいます」と感謝を述べ、マスターズドリームの販売に至るまでの経緯やこだわりなど、醸造家だからこそ話すことができる開発秘話を披露しました。
続いて試飲会の〝主役〟となる「マスターズドリーム〈山崎原酒樽熟成〉」の話題に。
現代はビールを木樽で熟成することはほとんどありませんが、秀島は「伝統的な製法では木桶発酵・木樽熟成がされていたんですよ」とビールの歴史を解説。そして、シングルモルトウイスキー「山崎」の原酒樽を用いた経緯について、次のような醸造家としての熱意を明かしました。
「我々醸造家は、より美味しいビールをつくるためにさまざまなアイデアを出しますし、それが面白いと思ったら実現してみたいといつも思っています。〈山崎原酒樽熟成〉もその1つで、ウイスキーもつくっている我々の資産、つまり樽とマスターズドリームを組み合わせたらどんな味ができるのかというチャレンジでした」
木樽でビールを熟成するというチャレンジの中では、もちろん苦労も......。
「樽が生み出す風味や香りには、非常に力強さがあります。だからビールもそれに負けないように仕上げなければなりませんでした。また、外見は同じ樽でも熟成のためにビールを中に入れると、樽ごとに味は変わってきます。そうした個性をいかに生かし、いかに調和したブレンドにするかというところも骨が折れましたね」
トークセッションが終わると、各テーブルに〈山崎原酒樽熟成〉がサーブ(提供)され、いよいよ試飲です。参加者の皆さんは、サントリー流の乾杯の掛け声「スコール」を唱和し、〈山崎原酒樽熟成〉を一口。秀島が、「時間が経つと香りも変わってくるので、香りがよく立つようグラスを回しながら飲んでみてください」と話すと、その通りに飲む人の姿が見られるなど、この日、この場所だからこそできるビールの愉しみ方を堪能していました。
その後は、秀島が各テーブルを回り、談笑の時間。その中で出た、〈山崎原酒樽熟成〉への参加者の皆さんの感想をご紹介しましょう。
「ビールの中でもエールタイプが好きなので、マスターズドリーム以外にもザ・プレミアム・モルツ〈香る〉エールをよく飲みますね。〈山崎原酒樽熟成〉はまろやかな香り、甘みのある味がとても良かったです」(30代・男性)
「去年の〈山崎原酒樽熟成〉2016も飲ませてもらいました。甘みと苦味のバランス、香りのまろやかさがより進化したと感じます。家でもゆっくり飲んでみたいですね」(20代・男性)
「ウイスキー好き」の方からは、次のような熱のこもったコメントも。
「山崎の原酒樽にビールを入れたら、どんな風に仕上がるのだろうと、とても期待していました。その期待以上に、物凄く深い着地点でしたね。ウイスキー独特の深み、香り、甘みを感じます。それに、チョコレートとも合う。ウイスキーとチョコレートのマリアージュはよくありますが、ビールと合わせる、合わせられるというのはなかなかないですよ」(40代・男性)
先の方が話題に出したチョコレートは、試飲会でサーブされたもの。この日はチョコレートのほか、「コショウを効かせたカツサンド」「ローストビーフ」「ナッツとドライフルーツのサワークリームあえ」の4点が、テーブルに上りました。〈山崎原酒樽熟成〉の味わいをより愉しむために、全日本最優秀ソムリエである佐藤陽一さんに監修していただいた料理です。
「やっぱり、ローストビーフやカツサンドはとても合いますね」(30代・女性)、「サンドイッチならアボカドも良いと思います」(30代・女性)といった意見が聞かれたほか、こんなマリアージュを考える人もいました。
「程よい甘みがあるので、フルーツともよく合うはず。今の季節ならば、洋ナシなどがとても良いんじゃないかな。イチジクもいいかもしれませんね」(40代・女性)
秀島がトークセッションの最後に話した「醸造家はより美味しいビールをつくるためのアイデアが浮かべば、それを実行する」という言葉の通り、サントリーの醸造家は日々ビールづくりに勤しんでいます。今回の〈山崎原酒樽熟成〉2017のほかにも、「醸造家の新たな夢の形」を愉しめる日が来るかもしれません。